2019年度ミャンマー・ラオス研修実施報告

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 経済学部は2020年2月26日~3月5日に、2019年度ECBO「ミャンマー・ラオス:経済開発と産業振興の現場を歩く」を実施しました。

 学生は渡航前にL-cafeでの英語プレゼンテーション指導を受け、ヤンゴン経済大学、国立経営カレッジ(ミャンマー)、ラオス国立大学でプレゼンテーションを行うとともに、国際交流基金では日本の伝統的な遊びを紹介するなどして、現地の学生との交流をはかりました。

 ミャンマーではヤンゴン近郊のティラワ経済特区に進出している日本企業を見学し、現地の人々の文化を理解し尊重しながらも、現地の人々に日本企業としての方針を理解して働いてもらうための工夫について学びました。

 ヤンゴンでは現地のショッピングビルや地元の人々が通うマーケットを歩き、現地の人々の実際の暮らしぶり、貧困層と富裕層の間にまたがる巨大な経済格差の実態を学びました。また、シュエタゴン・パゴタ訪問や、伝統工芸の保護販売と障碍者雇用に携わるDacco.での職人の実演見学を通し、ミャンマーの文化と伝統について理解を深めました。

 ラオスでは、ラオス計画投資省とJICAラオス事務所を訪問し、発展途上国における外国からの経済支援や開発援助の現状について理解を深めました。外国からの支援を受けながら経済発展が進められる一方で、ラオスは人口比で爆弾が投下された数が世界で最も多い国であり、今も残存する爆弾の事故で手脚を失う人があとを絶たない国でもあります。そのような状況下で、人々に無償で義手義足を提供するNGOの、COPE1を訪問しました。

 経済発展が進む中で発生する経済格差、経済的自立が困難な人々をいかに支援していくかについても学んだ今回の研修は、新型コロナウイルスの影響が世界に広がる最中に実施されました。その経済的影響の凄まじさについて、ラオスのワッタイ国際空港で空港運営会社から説明を受けることができました。同時に、新型コロナウイルスの広がりとともに増えていく、東アジア人に対する冷たい視線、差別的な言動ならびに行動を向けられる中で、国際協力を困難にする要因のひとつである差別とは何か、学生は自身の実感を通して知ることになりました。その結果として、特殊な状況下で行われた研修でしかできない貴重な学びを多く得ることができました。