植村颯人さん(岡山県立倉敷商業高等学校卒)

  • 公認会計士を目指した理由
     私が公認会計士を目指したのは大学1回生の冬頃でした。岡大のOBで公認会計士試験に合格した方が講演会を開催するのを知り、それに参加しました。何気なく参加した講演会でしたが、もともと簿記が好きなこともあり非常に魅力的に感じ、話に聞き入ってしまいました。その後会計士について調べていくと、自分の将来の姿を容易に想像することができ、これしかない!と感じました。また、大学生活で何か熱中するものを見つけたいと思っている時期でもあったので、公認会計士を目指すことにしました。
  • 公認会計士試験の勉強
     本来は12月と5月にある短答式試験の合格者が8月の論文式試験を受けることができますが、2021年の試験は12月短答がコロナの影響でなくなり、5月短答→8月論文となり短答式試験が1回になりました。もともと12月短答に合格するカリキュラムで学習を進めていたので、12月短答がなくなると知った時は絶望しました。しかし、予備校の方も直ちに対応してくださり、そのカリキュラムに沿って進めることで合格することができました。
     短答(マークシート)は知識である程度の水準まで点数を伸ばすことができますが、論文(論述)は知識に加えて論点の理解も重要な要素になります。この理解を怠ると論文の合格可能性はかなり低くなるので、論文に間に合うように理解度を高めることを念頭に学習を進めました。論文に「間に合うように」としたのは、私自身理解より暗記を先にしてしまうタイプだからです。そのため、暗記をした後、様々なアプローチからの問題を解くことで、論点の理解を進めるようにしていました。
  • 大学生活との両立
     試験勉強を始めて半年ほどで、新型コロナウイルスの流行で大学の授業の大半がオンラインになりました。そのおかげで片道1時間の通学時間が削減でき、その時間を勉強に充てることができました。また、履修する講義も、試験科目に関係のある科目を中心に履修することで、試験のための勉強とは違う角度から知識をインプットすることができ、より深い理解につながったと実感しています。
     そして、3回生から始まるゼミではグループ研究をしていましたが、この両立が一番厳しいものでした。ゼミの先生も試験勉強に配慮してくださいましたが、グループが2人ということもあり、自分が欠けたら研究が進まない状況にありました。そのため、研究に充てる時間を自分の中で定め、その時間は研究だけに集中することで、試験勉強の時間を確保していました。講義、研究、勉強、アルバイトの管理と頭がパンクしそうになることも何度もありましたが、この経験でスケジュール管理能力が成長し、合格までに必要な勉強量とそれを達成できるスケジュールを立てることができました。
  • 趣味・アルバイトなど
     受験勉強ではもちろん息抜きも必要です。私は、韓国のドラマや音楽を鑑賞することが趣味なので、勉強の合間にそれを鑑賞していました。1時間程勉強したら好きなアーティストのミュージックビデオを1本見る、をセットにして繰り返していました。そして、昼食や夕食後には数十分ほど休憩を取り、その時間にドラマを見て息抜きをしていました。
     アルバイトは飲食店に勤めていましたが、会計士を目指したいと言ったら快く応援して下さり、シフトも非常に協力していただきました。週3~5程度入っていたところを、試験勉強を始めてからは週1~3程度に柔軟に対応して下さり、試験直前期には一か月ほど休ませていただきました。非常に協力的なバイト先で感謝しています。
  • 今後の目標
     公認会計士の魅力は、将来の選択肢が非常に幅広いことだと思っています。そのため、現時点では具体的な目標はありませんが、働き始めて様々な分野で経験を積んでいきたいと考えています。特に、海外駐在にも興味があるので、数年後には海外駐在も経験出できたらと思っています。
  • 高校生へのメッセージ
     大学は、高校と異なり本当に自由です。何でも挑戦することができます。一方で、この4年間を何となく過ごすこともできます。どの選択をするかは本当に自由ですが、今、私自身がこの4年間を振り返ってみて、試験勉強が中心でしたが非常に充実した時間を過ごすことができたと実感しています。みなさんも勉強、アルバイト、部活・サークル、留学など、大学を卒業するときに何か一つでも大学生活でやり遂げたと自信を持って言えるような大学生活を送ってほしいと思います。

2018年度入学(天王寺谷ゼミ)