蔡 暁静

■研究分野:

国際金融計量・時系列分析

■研究活動:

2020-現在:従来の経済モデルである同じ頻度におけるデータでの分析手法に対し、分析精度向上のため、DCC-Mixed Data Samplingと呼ばれるアプローチを用い、短期的および長期的なコンポーネントで構成されており、二つの資産間の長期的な相関関係を究明している。

2018-2019年:金融市場での直接観察できるデータが短期的な変動から長期的な変動までいくつもの成分が積み重なったことが分かった。これで、投資戦略を考える際、短期間、中期間、長期間周期別の動きと異なる資産の関係を把握する必要がある。これら問題点にたして、ウェブレット分析(wavelet analysis)と呼ばれる解析方法を用い、周期別の金融市場の動きと異なる資産の関係を解明した。

論文:「Multi-Horizon Dependence between Crude oil and East Asian Stock Markets and Implications in Risk Management」(with Hamori, S., Yang, L., and Tian, S. 2020

 2016-2017年:DCCモデルの拡張したasymmetric DCCと呼ばれる相関モデルとコピュラモデル(copula model)を用い、中国株市場の共同行動を捉えることを目的としていた. 中国株市場は依存構造が非対称で、特に下側裾依存性の強いことを示した。

論文:「Dynamic correlation and equicorrelation analysis of global financial turmoil: evidence from emerging East Asian stock markets.」(with Tian, S. and Hamori, S. 2016

2014-2015年:従来の市場の二変量の相関性分析手法に対して、多変数における相関関係と時間的変化の求める実際の投資戦略やポートフォリオのリスク管理には、適用ではないことが分かっており、これらの問題点に対し、dynamic conditional correlation DCC)と呼ばれる相関モデルを用いた時間的変化の相関係数を推定し、金融危機における異例な動きを発見することができた。その上、dynamic equicorrelationと呼ばれる多変量相関モデルによる9つの株市場の動的相関関係が明らかに示された。

論文:「Modeling dependence structures among international stock markets: Evidence from hierarchical Archimedean copulas.」(with Yang, L., Li, M. and Hamori, S. 2015