ここ数年、Googleアラートにて「ビッグデータ」、「データサイエンティスト」、「データ分析」に関する最新情報をよく引っ掛けている。コンピューターの飛躍的な発展とともに、データサイエンティストとデータ解析への関心が非常に高まっている。様々な方とお話をしている中で、「データを活用していないのはやばい」とか「今は全然データを使えていないけど、データをちゃんと使えば、もっと何かがよくなるはず」とか、どんな領域であってもデータ分析の需要性を感じている方が多い。特に企業において、必要なデータの収集・処理・分析知識を持つ人材に対する需要はますます増えている。経済分野においても、統計学と計量経済学をきちんと学ぶ上で、プログラミングによるデータ分析をしていくことは時代の趨勢である。
私のゼミでは、これらの知識を習得し、経済と金融データ分析の基礎スキルを身に付けることを目的とする。実習ではすべてRプログラミングを用いる。
参考)
Rとは、統計計算とデータ解析に活用するフリーソフトウェア環境のことである。Rはデータの処理を効率よく行うプログラミングとなっており、ほぼすべての分野に適用できる。
RStudioとは:R言語をより快適に使うための総合開発環境のことである。RStudioも無料で使える。
プログラム未経験者でもご理解いただけるプログラムを組立て、スキルを身に着けられるのが特徴である
久本 凌(2018年度入学)
このゼミでは、統計解析向けのプログラミング言語である「R言語」の基本と応用を学びながら、実際の統計データを用いて分析を行っていきます。
内容の一つは、テキストを用いたRの基本の学習です。章や節で区切られた内容ごとにゼミ生による発表・解説を行い、その後実際にプログラムを入力しながらRの使い方を学んでいきます。他には、Rを実際にどう使えば、回帰分析等のデータ分析ができるのかという応用部分を学びます。スライドを用いたり、プログラムの入力の様子を映したりと、先生から丁寧に教えていただけます。そのため、プログラミングについての知識が一切無くても理解することができます。
GDPと民間消費の線形関係の分析といったテーマを与えられ、ゼミ生同士で相談しながらデータの収集や加工、分析を行うこともあります。現実ではデータが分析に都合のいい状態で存在するわけではないので、加工方法を学ぶことも重要です。分析の結果が出たときの喜びは大きいです。
長尾英理子(2018年度入学)
蔡ゼミでは、主にRStudioというソフトを利用してゼミを行っています。そして、ゼミでは、テキストの輪読と蔡先生の講義を並行して行っています。
輪読では、自分に割り当てられた箇所を他の人に向けて発表したり、相手の発表を聞いて自分でコードを実行したりします。テキストの輪読を繰り返し、RStudioの基礎について理解を深めます。
また、講義では、実際にコードを入力・実行しながら理論について学びます。同じゼミ生同士でグループを作り、互いに考えたり、教えあったりもします。もし内容についてわからない点があっても、先生が詳しく解説してくれます。
今後の社会において、情報やデータをどう扱い、どう解釈していくかは重要な課題です。蔡ゼミに入れば、これらを学び、実際にデータを扱う力を身につけることができるでしょう。