2014年度「実践コミュニケーション論」で介護をテーマにしたコンペを開催しました

介護者支援のビジネス・商品の提案

経済学部と工学部では,2012年度から社会人基礎力養成のための特殊講義(実践コミュニケーション論)を開講しています。今年度は、将来多くの学生が直面するであろう『介護』をテーマに、経済学部生と工学部生の計44名の受講者が8チームに分かれ、下記の課題に取り組みました。

Aグループ:
 地域の住民や学生が、自宅介護をしている介護者を支援するコミュニティ・ビジネスの提案
Bグループ:
 自宅介護をしている介護者や要介護者の、日々の生活が豊かになるような商品の提案

 学生達は、医療法人佐藤医院の佐藤院長や医学部・浜田教授による「地域医療と介護」に関する講義で基礎知識を深め、その後のデイサービス施設での介護実習や、自宅で家族介護をされている方々へのヒアリングを通じてアイデアを捻出し、講義時間外にも自主的に集まって提案に取り組みました。

介護者ヒアリングの様子
介護実習の様子


講義の成果として、2015年1月14日(水)14時30分から17時時過ぎまで、学生たちの介護実習を受け入れてくださった佐藤院長、ドラッグストアチェーンの株式会社ザグザグから志茂様と辻様、初年度から継続的に取材をして下さっている山陽新聞社の長田記者、永年アクティブ・ラーニングに積極的に取り組んでおられる岡山一宮高校の中山校長、本講座を企画段階からサポートして下さっている (株)富士通ラーニングメディアの福田講師を審査員としてお迎えし、チーム毎の成果を競うコンペを開催しました。 

発表の様子
審査員の方々


Aグループでは、学生が自治体や企業と連携し移動販売車で介護用品や雑貨を販売し介護者と交流する『ワクワークcar事業』を提案したチームが、Bグループでは地域での「つながり」をコンセプトにした全く新しい介護のフリー雑誌『Carepedia』を提案したチームが優勝しました。 

Aグループ優勝チーム
Bグループ優勝チーム


コンペの最後には、佐藤審査委員長から「医療系学生の発想にはない、こんな商品やサービスが欲しいと思うようなものが沢山あっ た。実際に形にするまで授業で出来たらよいのでは。」とご講評頂きました。ザグザグの志茂様、辻様からは「プレゼンは同じ内容でも話し方ひとつ、声の大きさ、見た目で大きく異なる。自信を持って臨んで」とのアドバイスを、中山校長からは「ちょっとした工夫を積み上げていくことが、大きなイノベーションに繋がる。頑張って」とエールを頂きました。 福田講師からは「講義前半で習ったロジカルシンキングとか発想法も良いが、体験・直観といった心が動いた瞬間を伝えることの方が大事」と、長田記者からは「「良い記事とはわかりやすい記事である、相手の立場を考えることが重要である」と御講評を頂きました。

 なお,コンペの様子は1月15日(木)の山陽新聞の朝刊に、本講義での実践型教育の取り組みについては2月5日(木)日本経済新聞の朝刊に掲載されました。岡山大学の公式Facebookでも紹介されております。