平宅栄三さん(中国銀行)

現在の仕事内容について教えて下さい。

私は、現在リスク統括部という部署に所属しています。

まず、所属部署の業務の概要を申し上げます。銀行が保有している資産(貸出金、有価証券など)は、さまざまなリスクを内包しています。例えば、取引先の倒産により貸倒れが発生するリスクなどがあります。リスクというと「回避するべきもの」といった印象を持つかもしれませんが、リスクを取らなければ利益を得ることはできません。そのために、これらリスクを定量化し、内包するリスクを適切に取りながら営業活動を行う必要があります。このリスクの定量化と、適切なリスクを取るための施策提案を行うことが所属部署の主な業務となります。

つぎに、私が現在担当している仕事内容ですが、主にリスクの定量化に関わる業務を担当しています。弊行が健全な事業運営を出来ているかを測る大事な指標となりますので、正確に計測することを第一に取り組んでいます。

さいごに、仕事と並行して通っている大学院について、ご紹介します。2015年4月から、岡山大学大学院社会文化科学研究科へ通っています。組織経営を専攻し、主に経営学に関する講義を受けています。大学院に進学した理由は、経営に関する体系的な知識や多面的な考え方が必要だと考えたからです。地元経営者の方々から頂戴するご相談内容は多岐に渡っています。これらのご相談に応えるために、もっと勉強したいという思いがあり、進学を決断しました。勤務先の理解もあり、学業に専念できる体制を確保してあったことも進学を決断できた大きな要因です。仕事との両立は大変ですが、非常に有意義な日々を送っています。

平宅さんは入行されて9年目だそうですが、これまでにどのような業務を担当されましたか?

入行して約8年間は、営業店で勤務していました。初任店として着任した丸亀支店では、融資事務を2年、エリア渉外を約1年6ヶ月担当しました。つぎに着任した観音寺支店では、4年3ヶ月の間、主に法人を対象とした融資渉外を担当しました。融資渉外では、商品(融資、投資信託など)のご提案だけでなく、お客さまの業務改善や業績向上に向けたさまざまな提案を行っていました。何か1つでもお客さまのお役に立てるようにと、常に意識しながら提案活動を行っていました。

金融業、特に銀行業務の魅力は?

一番の魅力は、業務を通じ、お客さまの事業拡大や業績改善のお役に立つことができ、お客さまの喜ぶ顔を間近で見ることができることです。

中国銀行は、銀行の中でも第一地方銀行と呼ばれる、広域地方銀行です。岡山県、広島県、香川県を地元として営業活動を行っています。そのため、主たるお客さまは当然、地元の法人や個人の方となります。お客さまとの取引の中で、御礼の言葉を頂戴したり、喜ぶ顔を見た時には、銀行業務に携われたことを誇らしく思います。

様々な進路の中から中国銀行を選んだ理由は?

大きく3点の理由から、中国銀行を選びました。

1点目は、在学時代、金融論を専攻しており金融に興味を持っていたことです。実家が事業を営んでいたこともあり、以前から金融に興味を持っていました。

2点目は、仕事をするなら、地元の役に立つ仕事がしたいと思ったことです。私の出身地である香川県と、在学を通じて第二の地元となった岡山県に営業拠点を持つ金融機関での就職を考えました。

3点目は、弊行が地元企業の再生支援や業績改善に力を入れている銀行であったことです。当時、私が調べた範囲では、他行と比べ再生支援等に関する実績が豊富でした。地元企業の業績改善に携わることで、地域経済の活性化の役に立つことができますし、自身の働き甲斐にもつながると考えました。

学生時代に積極的に取り組んだことは?

音楽活動に積極的に取り組みました。私は、中学時代にドラムを始めたのですが、在学中にはバンドを結成し、ライブハウスなどで演奏をしていました。バンドでは楽曲制作も行い、CDを製作し配布をするなど、精力的に活動した思い出があります。下手の横好きではありますが、現在も続けています。生涯に亘る趣味を持てたことは、現在のメリハリのある生活にも活きていると思っています。

後輩たちへのアドバイスをお願いします。

大学生活で得た一番の財産は、人の「縁」です。大学時代の友人や教授とは、未だに定期的に集まり、情報交換しつつ良い刺激をもらっています。大学は、多くの人と出会い、さまざまな考え方を身につけることができ、人として成長する場を与えてくれます。学業はもちろん、部活動やバイトにも一生懸命取り組み、たくさんの方との「縁」を作っていってください。

 

2007年3月卒業、香川県立観音寺第一高校出身

(2015年5月)