福本咲さん(岡山県庁)

現在の仕事内容について教えて下さい。

今年度4月から県庁総務部税務課に配属になり、不動産取得税の担当をしています。 不動産取得税とは、土地や家屋を取得したときに係る県税のことです。岡山県には県庁の出先機関として備前、備中、美作の三つの県民局があります。これらの各県民局が、実際に家屋調査を行い課税処理の業務を行いますので、私の所属している本庁の税務課では、各局が実務を行う上で必要なマニュアル整備や、課税状況のとりまとめなどを行っています。

4月から6月にかけて各県民局の職員や市町村職員に対し、研修を開催するので、今は、その準備をしています。

福本さんは入庁されて2015年4月で5年目だそうですが、これまでにどのような部署に勤務されましたか?

・入庁して1年目から2年目

倉敷にある備中県民局に配属され、不動産取得税の担当をしていました。倉敷市や総社市等の管轄内に工場や商業施設が新築されると、現地へ家屋調査に行き、その調査や基準を基に税額決定を行っていました。 私たちは、県職員になったことで「法に基づき県民の税額を決定する権限を持っている」ということを実感し、公務員としての立場を改めて考えさせられました。 県民の生活に直結する権限だからこそ大事に行使しなければならない権限だと感じました。

・3年目から4年目

本庁産業労働部産業企画課総務班へ配属になりました。 この2年間で行った総務業務は、具体的には幹部職員のスケジュール管理、福利厚生、条例改正の手続きの取りまとめ等でした。分かりやすく言えば、「課内や部内の職員が働きやすい環境をつくること」が仕事でした。多岐にわたる業務でしたが、物事の優先順位を考えることの訓練になりましたし、今まで気軽にお話しすることのできなかったような立場の幹部職員や部内の多くの職員とやりとりをすることで、自分の知見が格段に広がりました。また、職員のみなさんにとって働きやすい環境をつくることの重要性も日々実感することができました。

岡山県庁の職務の魅力は?

県庁の業務の幅はとても広く、その中で2~3年ごとに人事異動があるため、様々な分野に携わることができ、視野が広がります。一つのことを考えるにしても、違った角度からの視点をもって考えることができるようになると思います。

市役所等に比べると県民と直接かかわることは少ないですが、県内の市町村の職員や関係団体との連絡調整や研修等を通じて、間接的に県民生活の支えへの一役を担っていると感じることができます。例えば産業労働部関係では、県内企業の活躍を耳にすると、企業を支える側である岡山県の行政職員の一人として、嬉しく思います。

様々な進路の中から岡山県庁を志望した理由は?

岡山が好きだったからです。岡山大学生活が始まり岡山のことを深く知り、とても素敵な街だと思いました。それと同時に、もっと岡山の魅力を発掘して、より住みやすい県にしていきたいと思うようになりました。そこで、興味のあった行政の業務に携わることで、岡山の活性化に関わりたいと思い岡山県庁を志望しました。

福本さんは3年生の11月まで自宅から通学されていたそうですが、特に不便はありませんでしたか?

大学の講義は、朝から晩まであるということはなく、決められた上限内で自分の受けたい講義を履修します。講義は1日1コマ~2コマだけというような日も多く、県外からの通学も苦を感じることはありませんでした。岡山は交通の便が良いので、四国や近隣の県の自宅から通学する学生も多く、心細くもありませんでした。

講義やサークルが終わったあとに友達と電車でおしゃべりしながら帰る時間も、今となってはいい思い出です。

学生生活を送る上で心がけていたことは?

大学時代は、自分の時間がもてる貴重な時期です。私はいろんなことを経験しようと思い、興味のあることにはなるべくチャレンジするようにしていました。大学生活の王道ですが、サークル活動やその関連行事の準備を通してたくさんの仲間に出会えましたし濃い思い出をつくることができましたし、アルバイトや毎週のゼミ活動も大学生活の楽しみの1つでした。他にも海外旅行やボランティア活動もやって良かったです。

後輩たちへのアドバイスをお願いします。

大学生活は、自分の好きなことができる貴重な時期です。私自身、大学受験の勉強は大変でしたが、大学生活が始まってからは、その苦労が吹き飛ぶくらい新たな出会いや発見に毎日わくわくしていました。自由な時間が多い分、自分の時間の使い方次第で、有意義にも無駄にもなります。やりたいことや興味が湧いてきたことがあれば、どんどんチャレンジしてほしいです。思う存分楽しんでください。

2011年3月卒業、広島県立大門高校出身

(2015年4月)